2010年11月30日火曜日

ビジネスアーキテクチャ

前回のブログにも書きましたが、
今、藤本先生の「ビジネス・アーキテクチャ」という理論を読んでいます。

ビジネス・アーキテクチャとは
企業が利益を享受するためには製品だけでなく、それを作りだすまでのプロセス全体を見る必要があり、それを見るための概念。

取引先や供給業者といった企業外の範囲まで見るところが
井上達彦先生の「ビジネスシステム」に似ていて、まるで兄弟のようです。

「ビジネス・アーキテクチャ」関係の文献に
「製品製造方法と組織構造が適合関係にあると競争優位である」というものがありました。
簡単にこれを説明しますと、

製品の作られ方には構成部品同士を
それぞれの部品を「擦り合わせて」作る方法と
それぞれの部品を「組み合わせて」作る方法の二つがあります。

この二つの特徴として
「擦り合わせ」には製造にコストがかかる半面、高い品質のモノが作れます。  「組み合わせ」は素早く製造できるが、参入障壁が低く、競合との競争が激しい。

この二つの作り方にはそれぞれ適した組織構造があり、
「擦り合わせ型」には「統合型組織」
「組み合わせ型」には「分業型組織」が有効である。


この理論に演歌を当てはめてみると
演歌の製造方法は、詩の世界観を大事にする「擦り合わせ型」
演歌の組織構造は、プロダクションの原盤制作から「統合型」から「分業型」に変わっている。
そして演歌の市場規模は最近縮小傾向。

理論に当てはめて
このロジックラインが出来た時は演歌班の誰もがゾクゾクしました。
演歌班の軸となるモノがようやく出来ました。

いやいやいやいや…。
ここで浮かれてはなりません
大事なのはそれを裏付けるファクトですから。
机上の空論にならないことを祈りながら、
テープ起こしされたヒアリングから丁寧に裏付けしていきますよ。


今日はいつも飲む金麦じゃなくエビスで晩酌。

2010年11月29日月曜日

最後のヒアリング

こんばんは、時朗丸です。


今回はレコード会社の方にインタビューしに行きました!
アポイント大作戦(10/21のブログを閲覧下さい。)から3人の方にインタビューしましたが
どの方も超大物で濃―い話をして頂きました。

自分の父親くらいの年齢の方達だったので、経験豊富で色々な話を熱く語ってくれました。


しかもプロダクション・作曲家・レコード会社と色んなプレイヤーから話を聞けたので、演歌班の持っている情報に偏りがあまりないと言えるでしょう。
↑これ結構大事^^


インタビューしたのは某大手レコード会社の制作部長。
部長クラスの人と話すなんて就活の最終面接くらいじゃないか?
と緊張していたのですが、とても気さくな方でとても楽しみながらインタビューが出来ました!

前回の班内で起きた革命的ブレイクスルーから
調査内容が「演歌歌手の育成」から
「演歌業界の組織構造の変化について」にシフト。
聞きたいことも明確だったため質問内容も的を絞っていきました。

具体的には
これまでのインタビューで聞きそびれた楽曲制作の分業化によって起きた変化と、
現在抱えている演歌業界の問題について。

インタビューは大成功。
必要な声の情報は集まったと思います。
後は、演歌班のメンバーで情報の整理とロジックラインの構築です。
頑張ります!

2010年11月12日金曜日

先生相談会



時朗丸です。
先生に相談しに行ったのですが、
んー▲。
相談に持って行った二つのロジックラインに対しての先生の反応はイマイチ。。。


良質な歌い手を作るためにやってることと言えばそれらは当たり前かもしれない。
それに理論的ではなく、これでは夏休みの自由研究になってしまっている。
うーん、困った。

歴史変遷の方は問いがなく、
ただインタビューを通して純粋に面白いと思った部分なので
そちらで進めてうまくいくか分からない。

先生と共に、「これからどうするかねぇ」と腕組みして悩みあぐねていた時に

先生がブレイクスルーを起こして
藤本先生の「ビジネスアーキテクチャ」を勧められる。
先生に説明を受けたのだが、ホント恥ずかしいことに理解し切れなかった…

「先生の頭がキレキレに冴えていて演歌班がついていけなかった」
と言い訳したい(笑)

とりあえず藤本先生の「ビジネスアーキテクチャ」を読んで
分かり次第、ブログで紹介します。

与えられた道は進むっきゃない!
とりあえず読むぞ! 

2010年11月9日火曜日

作曲家へヒアリング!

ヒアリングローラー作戦の成果がここにきて出てきました!
作曲家とレコード会社の制作部長それぞれ一人づつアポイントが取れました!
レコード会社の制作部長さんは一ヶ月後、楽しみ!


作曲家の方は「超」が付くほどの有名人。
あんな歌や、こんな歌作ったり… 凄い人に会うことになりました。
早稲田大学出身で、同じ大学の後輩ということでインタビューに応じて頂けました。
早稲田で良かった~(笑)

今回はお弟子さん育成の話をねちっこく聞きたい!
+前回聞けた演歌業界の歴史等々を深掘って聞きたい所。

お弟子さん関係は、がっつり聞いてきました。
このタイミングでまとめてしまおう。

演歌業界では作曲家が歌手の弟子を取り育成する慣行がある。
この慣行は昔からあり、今でも続くが、
年々、内弟子(住み込みの弟子)の数が減り、通い弟子(通ってレッスンを受ける弟子)が増えている。その境はフリー作家(前回の日記参照)への転換点からだそうだ。

作家が弟子を取り、育成することで
不発リスクの低い、「良質な歌手を作る」が出来る。
いい人材を発掘
           カラオケ大会・オーディション等で実力のある卵をスカウト
              求められるのは歌唱力と個性(雰囲気や人柄)
     作曲家は、この時点で誰に何を歌わせればいいか分かるらしい
           歌手を目指す人にとってはカラオケ大会が登竜門的存在。

いい人材を育てる
発声法・歌唱力といった基礎練習。
歌詞を情感込めて歌う表現力指導。
様々な種類の歌を唄わせて、その歌手の個性に合うテーマを見つける。
舞台マナー・日常でのマナー等 
  演歌歌手は営業でのミニコンサートが多いため。

③育てた弟子***に紹介する
           作曲家はゴルフコンペや飲み仲間を通じて太いパイプを持っている。
     →レコード会社主催のゴルフコンペ等仕事以外にも交流がある。
           弟子に合うプロダクションを見つける。
           そこに自ら歌手と共にプレゼンしに行く。
         
育てた弟子を調整する
デビュー後も弟子にレッスンしてあげて、ズレを直す。
 →ズレが生じる理由
歌ってると自分のアレンジが加わる。

確かに一個一個の内容は面白いし、弟子に舞台マナーまで教えるのはびっくりしました。
何故弟子を育てるのか、と聞けば、
「自身が唄うのは不向きな声だと分かっている。
 だから歌手を育てて、自分の作る歌を代わりに歌ってもらうんだ。
 自分の作った曲を表現できるような子に育てるんだ。」
と、答えてもらいました。


やはり、その業界をよく知る人に話を聞けばリッチな情報が出てくる。
弟子育成関係の情報は一通りそろった感じ。

しかし、一個一個の情報はユニークだけれど、
通して聴けば平凡というか、当たり前というか…。
それに「演歌歌手の息が長い」直接的な理由になっていない。

それよりも演歌業界の歴史変遷の方が何かワクワクするものがある…。
12日に先生が相談に乗ってくださるらしく、
前々からの我々の問いが「演歌歌手は長生きするのはなぜか?」なので
とりあえず「歌手育成」と、「専属作家→フリー作家の歴史変遷」の両方ひっさげてぶつかってみよう。

2010年11月5日金曜日

音楽プロデューサーにインタビュー!

毎度どーも!
時朗丸です。

すこし、いやかなり!演歌班に明るい光が差してきたのでご報告。
先日、音楽関係者の方にインタビューさせていただきました。
なんと元ホリプロのプロデューサー!

以前お会いしたレコード会社の営業マンの方から紹介して頂きました。
何処から何が起きるか分かりませんね、ホント感謝です。
ってか、コージが主にやってくれました、ありがとう!!

なんとか現状を打破したい!
ということで
主に演歌業界・歌手の育成・作家同士の関係についてがっつり質問してきました!

演歌・歌謡曲は歌詞を大事にしているらしく、
楽曲制作時にメロディより詞が先に出来上がるそう。

また、これまで読んできた文献から
作詩・作曲家達は1950年代までレコード会社専属であったのが、
時代の変化とともにフリー作家に変化したことは把握していました。
しかし、変化した原因がわかっていなかったのでそれについて聞いてみると、
きっかけは渡辺プロダクションの原盤制作(レコード制作)からだそうです。

これまで、金銭面・法律の面からレコード会社しか原盤制作を行えなかったのですが、
それを渡辺プロダクションは原盤制作をやってのけたのです!
音楽業界では渡辺プロダクションのレコード制作がそれからのビジネス構造を変える大革命だったらしい。
渡辺プロダクションの起こした革命までの流れをを歴史的に説明してくれました。
さすがプロダクションのプロデューサーだけに、イキイキと語って頂きました。

一時間程度のインタビューを予定していたのですが、
二時間弱もお話しさせていただきました。
もっとコンパクトに質問しなければ…。


このブログを書き終えたら、テープ起こしです。
テープ起こしの最中に、ネットサーフィンしちゃうんだよねぇ。
単調な作業が苦手で…。
だからネット環境は切るようにしています。

ガンバリマス!